松江所長の武士道を伴う人道的配慮、それに共感

する語学堪能で大勢の俘虜から好かれていた高

木大尉たちの逸話は映画「バルトの楽園」で描か

れていますので割愛します。

不幸にも日本で亡くなった俘虜の霊を慰めるため

に慰霊碑を建立する話が持ち上がりましたが、俘

虜たちの帰国後の管理が心配だとかいろいろ問題

があったそうですが、最終的に慰霊碑建立で意見

がまとまり建立されました。しかし第二次世界大戦

敗戦の混乱に忘れ去られ、荒れ放題になっていた

のを、満州から苦労の末引き上げてこられ、収容

所の兵舎に仮住まいされていた高橋春枝さんが見

つけられ、シベリア抑留の苦労をされた夫の敏治さ

んや地元の人の協力で清掃活動が始まったそうで

す。その13年にも渡る奉仕が新聞記事となり、ドイ

ツにも知れることとなり、現在に至る日独交流にな

っているとのことです。ドイツ館もすばらしいと思い

ますが、ぜひ本物の収容所跡、清掃の行き届いた

慰霊碑にもいらしてみませんか。

坂東俘虜収容所跡(鳴門市ドイツ館)

(ドイツ館とバラック造りの土産物店)

(収容所内のレプリカの石橋)

(慰霊碑)

2011年の走り初めに、坂東俘虜収容所跡にあ

る慰霊碑と鳴門市ドイツ館へ。

昨日までの雪の影響もほとんどなく、高速道

路も快走と言えないまでも淡々と走れました。

藍住インターを降りてからが大渋滞。大麻比古

神社への初詣の車でぜんぜん進みません。

GPSのお世話になって裏道人生。コソコソと人

目を忍んで
生活道路を安全運転で。

収容所跡は何回か行ったことがあるので、場所は

すぐ分かりましたが、驚いたことに慰霊碑の周りは

きれいに整備されていました。また収容所内も以前

より整頓され、バラックのレンガ礎石もはっきりとわ

かりました。レプリカの石橋は賛否が分かれるかも

知れませんが、ドイツ人捕虜たちが数箇所に石橋

を造ったことは事実ですので、この地を始めて訪れ

る人のためには、レプリカと断って展示することも有

用かもしれません。

(慰霊碑)

(坂東俘虜収容所跡)

(兵士用バラックのレンガ基礎)