石ヶ山丈駅へ
窓の滝への道を高度を稼ぐためジグザグに登り、ほ
ぼ中腹から石ヶ山丈林道の標識に従って未舗装の
凸凹道に入ります。地図を見ると途中から旧牛車道
をそのまま林道に転用しています。土砂崩れで道が
狭くなっている林道の終点で車を停め、ここから牛車
道を徒歩でトレースします。しばらく行くと端出場の旧
発電所への送水管跡に出ます。牛車道は先に進ん
でいますが近道をするために送水管跡の階段を
登って貯水池跡に出ます。銅山から集めた水をこの
貯水池へ、そこから一気に水を流しての発電は当時
東洋一の発電量と言われたとのことです。貯水池の
壁伝いに歩き、そこから埋め込まれた目印の赤いペ
グを頼りにジグザクに約50mほど上ると石垣が現れ
ます。これこそ標高約800mに作られた石ヶ山丈駅の
礎石です。等高線に沿う形で細長く敷地が作られて
います。線路配置図を参考に探索してみると、機関
庫とピット、倉庫群、対面式プラットホーム、客車庫、
駅舎、索道基地の順に跡が残っています。ただ、何
回か訪れましたが、年を経るにつれ木々の倒壊等で
原風景が分かりにくくなっています。近年ボランティア
の方が代表的な箇所にアクリル板で施設名を掲示し
て頂いているので助かります。
(窓の滝への道から林道へ、送水管跡、貯水池跡を経由して駅跡の石垣へ)
(機関庫のトレンチピット跡)
(別子鉱山鉄道略史、元銅山記念館館長上垣様より)
(当時の石ヶ山丈駅 故伊藤玉男氏より)