射撃指揮通信網一般図

図はアジア歴史資料センター資料より転載しました。

広島湾要塞は宮島・能美・早瀬・呉の4地区からなり、それぞれに通信指揮連絡網が張り巡らされていたようです。
各地区砲台群には地区砲兵指令所があり、上位施設として呉・宮島地区には砲兵連隊長指令所が記載されています。
ですので、宮島の鷹ノ巣高砲台のように、砲兵連隊長指令所と地区砲兵指令所が併設された砲台もあったように記載はされています。
(早瀬第一砲台、大空山砲台の指令所は計画のみで実在していません。鷹ノ巣高砲台は1カ所のみ、鶴原山砲台は形状が違います。)

各地区には砲兵通信所が設けられたと記載があります。
各地区との連絡や守備地区にある砲台や電燈所(照明所)、観測所との連絡に当たったようです。

新しい発見として、早瀬守備地区に高清水監視哨の記載を見つけました。時間があれば現地調査に出かけたいと思います。

ただし、これらの資料は、どうやら各砲台設計段階での予定図であるらしく、砲兵指令所の形状が大きく違っていたり、場所が違っていたりと、現状と違うことも多く見られますので注意が必要です。