海軍佐伯防備隊 蛇崎砲台

H28年3月25日に、「西南の役・田原坂」ツーリングを兼ねて佐伯市郊外にある海軍佐伯防備隊虻崎砲台へ立ち寄りました。事前に佐伯市教育委員会に問い合わせをしましたら、現状の様子等について丁寧な返事をいただきました。

おかげで現地まで迷うことなくスムーズに辿り着け、その後の予定も計画通り進むことができました。この場を借りて感謝申し上げます。

配置図では前後に砲座が築かれていたようですが、後部(山側)の砲座や遺構については事前の情報がなく、時間の都合もあり諦めました。

前部(海側)の2砲座のうち1カ所は、地区の防災(津波)避難所として整備され、立派な階段が取り付けられていました。砲座はきれいに整地され避難広場となっていました。わずかに即応弾薬庫(用具庫)が一部残っていました。

備砲は12糎高角砲が5門配置されていたようです。

配置図には山の反対側には隧道が走り、兵舎等が描かれていますが、隧道が廃隧道なのか現用自動車トンネルに転用されているのか、配置図が余りにも略図過ぎて分かりませんでした。

時間があれば再度訪れて、隧道の謎、後部の3基の砲座跡の確定をしてみたいと思っています。

避難所となった砲座から山に入ると、一段高くなった場所に塹壕上の交通路や、施設跡のような窪みがありました。

やや小高く大きな円形の土塁の中に、すり鉢状の窪みがあり中心部が掘り下げられた箇所がありました。よくその部分を見るとコンクリートから鉄筋を抜き取ったギザギザ状の円形基礎部分であると思われました。ここがもう一つの砲座であることは間違いないと思われます。

時代の流れは如何ともしがたく、荒れ果てた円形基礎部分からは松の木が生え、目印として赤テープが巻いてありました。

(施設跡の窪みや交通壕、荒れ果てた高角砲座跡)

(津波避難所となった虻崎砲台)