高砲台を探検ごっこした後は低砲台に行ってみました。
ここは27糎カノン4門と、基筒式の斯加式9糎カノン4門が備砲されていました。
9糎4門と27糎2門は、海岸の浸食により、砲床ごと牡蠣殻で埋め尽くされて異臭を放っている海岸に投げ出されている状態です。
27糎カノンを2門ずつ挟んだところに大きな棲息掩蔽部があったようですが、いまでは被さっていた植栽が剥がれてしまい、外観がよくわかるのは皮肉です。本来ならば地表に頂部だけが現れているはずの通風孔が、風呂屋の煙突の如くそびえ立っていました。
平面図を見ながら探検ごっこをしようと思っていたのですが、遺構が破壊されている上、木々の繁茂で先が見通せないのに加え、野生の鹿の群れがあちこちを闊歩しており、おまけに角を付けた雄鹿がこちらの動向を伺っています。
鹿とトラブルだけはご免被りたいので、そそくさと退散することにしました。
(崩落した砲座、破壊された遺構、丸裸の棲息掩蔽部等)
(道路開削で削られた電燈)
(補助観測所と併設する砲台長位置)
電燈と補助観測所
(鷹ノ巣低砲台平面略図、SK氏より頂戴する)