(備砲を取り外した状態の右翼砲座と横墻砲側庫)

加太砲台 少年自然の家敷地内ですので、必ず事務所で許可を受けてください。

加太砲台は、淡島神社南東、標高48mの丘陵に築城されていました。
備砲は、斯式30口径27糎カノン砲4門が直線状に並んでいたようです。左右の両翼には、それぞれ砲台長位置(指揮所)が設置され、右翼端には観測所が設けられていました。(明治37年竣工)

砲台跡は、現在、「加太少年自然の家」敷地に取り込まれており、砲座中央部は消失しています。現状は配置図のように、左翼砲座は道路として中央部を横切っているため、砲座の一部が残っているのみです。
また、両端の砲座横墻には、それぞれ地下砲側庫が残っていました。

唯一、最右翼の砲座跡は原型を留めており、備砲を撤去したままの姿で砲床が残っていました。

右翼観測所は、右翼砲台長位置(指揮所)に隣接する形で設置されていました。副室を備え、その先にコンクリート施工の観測所があったようです。
研究家の角田誠氏によると、この観測所は大正6年に改築されたとのことです。

(加太砲台配置図・角田誠作図)

(右翼砲台長位置と観測所)

(左翼砲台長位置と横墻の砲側庫、道路で分断された砲座)