小佐毘弾薬庫を後にして、橋のたもとに戻ります。
山側を眺めると墓地の横から上っていく道が判別できます。
ここから標高35mの演習砲台へと続いているようです。

配置図のように坂の途中に軽砲を据えたと思われる平場も、木々の繁茂で全容が全くつかめません。
山を大きく回りこむように続く道に石垣等が見えてきました。演習砲台の中心に到着したようです。

推測ですが左翼砲座は固定式9糎カノン砲座、右翼砲座には小島中部砲台等と同様の砲座のサークルが見て取れますので、28糎榴弾砲が据え付けられていたのではと推測します。

左翼砲座には石積みの指揮所も残っていました。また、右翼砲座から南に下った整地された大きな平場は、24糎カノン砲4門が据わっていたと推定されますが、あくまでも砲種については憶測の域を出ません。

(演習砲台への坂道を登り中心部に至る)

(由良演習砲台平面図 角田誠氏作図  クリックして拡大)

(更地から成ヶ島・紀伊水道を望む)

(指揮所、左翼・砲床サークルの残る右翼砲座を見る)