丸出山堡塁・高後崎砲台
3月18日も快晴。風もなく体感温度は思ったより寒くなく助かりました。
昨日の石原岳・面高砲台と水道を挟んで反対側からの守りのための丸出山堡塁砲台・高後崎砲台に行ってきました。S様の
HP「日本の要塞」を参考に当たりをつけていたのと、バイクなので小道もOK、GPSも役立ちました。そんなに迷うこともなくスム
ーズに、丸出山堡塁砲台跡の兵舎跡地に建てられた民家前まで到着です。確か私有地のはずですので勝手に探し回るわけ
にもいきません。ちょうどありがたいことに民家から出勤する方が出てきましたので、堡塁の確認と探検ごっこについてご快諾
をただきました。しばしば同様の人が訪れるとのことです。ここには数少ない天蓋の残った観測所があります(後は同じ佐世保
の牽牛崎、由良要塞の友ヶ島程度しか残っていない貴重な遺構です)。早速探検ごっこを開始しました。
観測所から兵舎跡住居に戻り近くを探すと、28糎榴弾砲2
砲座4門を中心に左右対称にレンガとぺトン製の地下砲側
庫がありました。ここも持ち主の方が刈り払いをして頂いて
いたようで、画像では判別しにくいですが、肉眼ではハッキ
リと砲座のサークルが分かりました。また地下砲側庫も分
かりやすくなっていました。ここは戦時中も機能をしていた
ようです。
ここから、井戸、破壊された直後の木造家屋の横を軍道は
通り抜け、約500m離れた、次ページの24糎カノン砲台へ向
かいます。
民家の人に観測所の場所を教えてもらいました。兵舎跡の住
居から北方へ約200m近く歩くと、目の前に石垣が見えてきま
した。砲側庫ですが、今は持ち主の方の倉庫になっています。
持ち主の方が定期的に刈り込みをされているようで、遺構はと
てもよい状態を保っています。観測所の階段を登ると錆付い
た入り口があり、天蓋の様子が一目瞭然に分かります。内部
には武式測距器を設置した円柱もしっかり残っておりました。
戦後の金辺景気の際にあらゆる金属類が盗難にあった中、よ
くぞ天蓋、残っていたと感心しきりです。観測所の横にはレン
ガ造りの指揮所も残っていました。観測所のかなたには佐世
保湾・九十九島の美しい景色が見えます。