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掩蔽庫脇の階段を上り、28糎榴弾砲の砲座へ向かう。
砲台長指揮所を併設する観測所がある。
その横からは、他の要塞でもよく見られる、2門で一砲座が地下砲側庫を挟んで3砲座並んでいる。
この砲台は、実際に備砲されていたために、砲床に固定するためのボルト穴が残っている。各地の榴弾砲砲台の中で固定ボルトの跡が残っているのは、ここ三高山砲台だけだと思われる。
もう一カ所の観測所も荒廃して、武式測遠機を設置した円柱だけがしっかり残っている。

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駐車場から南に行くと、南部砲台進入路に辿り着く。途中で左手から回り込むように石垣の射垜(しゃだ)が設置されている。

射垜と先ほどの進入路が合流するあたりに、草刈をしていただいたおかげで便所遺構が露出していた。

地下掩蔽庫の階段を上らずに、そのまま通路を進んでいくと、軽砲(9糎カノン)または臼砲の砲座が開けている。

刈込をしているので遺構の状況が分かりやすい。
ペトンアルメ(コンクリ)を多用した砲側庫を越え、大きく南回りで迂回するように通路が構成されている。

石垣の射垜や砲座跡の広場、ぺトン多用の砲側庫を過ぎると地下掩蔽庫横の階段を下りて、元の場所に戻ってくる縄張りになっている。