24糎砲は、砲座間に横墻を設置し、その下に砲側庫を設置しました。交通路から短い石階段を登って砲座に向かいます。

一部の砲座は砲の基礎部を据え付けたぺトン(コンクリート)製の穴が残っていました。

弾薬等は各々の地下砲側庫から釣瓶等を使って引き揚げられたものと推測します。

航空灯台設置の際、東南側の一砲座が運搬路として使用のため破壊されていました。

砲座両翼には観測所が設けられていましたが、西側のそれは完全に藪に埋没しており到達不能でした。

東側の観測所のすぐ横には指揮所がありました。
配置図によると、ここから南東の方角に地区砲兵指令所があります。
(地區砲兵指令所入口)
(観測所と指揮所)
(砲側庫と24糎カノン砲砲座)
観測所とは別に、地区砲兵指令所があることが、地図よりわかりました。正確には「能美守備地區砲兵指令所」と言うようです。

同様の指令所は「呉守備地區砲兵指令所」が大空山堡塁に、「早瀬守備地區砲兵指令所」が早瀬第一砲台に、「宮島守備地區砲兵指令所」が鷹ノ巣高砲台に設置されていたようです。また、上位施設として「砲兵聨隊長指令所」が、大空山堡塁と鷹巣高砲台に設置されたようです。
(これらは計画のみで施工されていません。)


配置図によると、東側観測所・指揮所から尾根伝いに南の方角に交通路が伸びその先に砲兵指令所があるように記載されていました。棘と藪と倒木がひどく一回目の探索では諦めました。

冬枯れのH26.2.1、厚手の服・手袋・ゴーグル等に身を包み再探索
しました。
余りの困難さに、わずか100m程の距離にもかかわらず30分以上かかる有様、おまけに服の上からも棘に刺され痛いのなんの。
これをまた引き返すのかと思う落胆したところでそれらしい遺構に到着しました。
地區砲兵指令所