榴弾砲砲座は、画像の通り雑草の繁茂で概要がつかめません。
それでも幸いなことに砲座は土砂に埋もれることなくコンクリーの地肌を晒してくれています。そして何よりもボルトが埋まっていた穴からは雑草が生えており、ボルトの場所を特定する目安となっています。
佐山二郎氏にお伺いしたところ、解説書の図面は固定式であることとのお話。実際に確認できたことで間違いないことが判明し謎が一つ解けて一安心。
要塞探訪主宰のM氏の推測では、固定砲座の画像にボルトが見当たらないのは、匡床の鉄板の上にモルタルを敷くとか保護板を設置したためではないかとのこと。確かになるほど、と思った次第です。
砲床に残るポルト跡から雑草が生えていることにより、ボルトの位置が分かるという皮肉さ。
それにしてもここまで鮮明にポルト跡が残る砲座は、今のところここしかないと思われます。
南部砲台も、北部と同様に「荒れ放題」で、
砲座がどこにあったのかさえ判明しませんでした。
某国営放送「坂の上の雲」で使用された、佐山二郎氏も監修にあたられた、後座可能な精巧なレプリカ。
松山城ロープウェイ駅3階屋外に放置プレイから、今治市来島海峡、芸予要塞の小島桟橋に移設保存されています。
(H22.8.17 荒れ放題の北部砲台)