北部24糎カノン砲台の右翼端に井戸があり、そこから階段と坂道を登って行くと、掩蔽部のある観測所に到達します。
忠海海峡を挟んで忠海市街が見えます。対岸の宮床には演習砲台があり、24糎カノン砲と28糎榴弾砲が据えられていたようですが、要塞廃止後に、座っていた小山ごと削り取られて消滅してしまったようです。
また、
演習軽砲台は
芸豫要塞司令部(現アトム手袋本社)裏手の山にあったようですが、これも廃止後、墓地に改修されて跡形もありません。
観測所からは北部軽砲台が眼下に見下ろせます。
なお、軽砲台跡には下図(スライド)のような説明版が設置されました。
荒れ放題(砲台)の毒ガス島から転身して、一般来島者のために整備されたことは非常に喜ばしいことですが、説明版の画像は明らかに誤りだと思います。
この砲の画像は、基筒式の斯式12糎速射カノン砲の画像です。
軽砲台の砲座跡には、前進軸カノン砲の特色である、中心部と旋回部の跡が残っています。
明確な資料を探せないのが残念ですが、軽砲台には前進軸12糎カノン砲が配備されていたと強く思います。